概要
■コースの正式名称:MSc Sport Business Management(修士)
■大学名:シェフィールド・ハラム大学(Sheffield Hallam University)
■設立年:1856年
■コース期間:1年間
■入学時期:9月入学、または1月入学
■授業料:£15,460(約2,144,000円 ※2020年8月10日時点)
■場所:カレジエイト・キャンパス(Collegiate Campus)
■URL:公式ホームページ
特徴
その1:スポーツ業界で必要な知識やスキルをクライアントと一緒に実践的に学ぶ
スポーツ業界の詳細やそういった業界で必要となるスキルの習得ができるコース。大きなクライアントの課題に対しての解決策や外部の組織と連携したコンサルティング・プロジェクトを通じ、就職率(Employability)を高めることができる。
その2:独自のネットワークを活用したワーク・プレイスメント(Work Placement)
コースの修士論文を執筆する際「リサーチ・プロジェクト(Research Project)」か「ワークベースド・ラーニング・プロジェクト(Work-Based Learning Project)」を選択することができる。後者では、実際のスポーツ企業または組織に12週間在籍し、クライアントと一緒に課題解決に当たる。近年の主なクライアントは、マンチェスター・シティFC(Manchester City FC)、国際クリケット連盟(International Cricket Council)、イングランド・バドミントン協会(Badminton England)、シェフィールド・ユナイテッドFC(Sheffield United FC)、シェフィールド・ウェンズデーFC(Sheffield Wednesday FC)、スポーツ・インダストリー・リサーチ・センター(Sport Industry Research Centre)など。
その3:スポーツコースとしての評価
コースは2018年のスポーツ・ビジネス・ポスグラデュエート・コース・ランキング(Sports Business Postgraduate Course Ranking 2018)でイギリス1位、ヨーロッパ4位を獲得。他にもスポーツ・エンジニアリング(Sports Engineering)をはじめとするスポーツに関するコースが充実し、スポーツ・インダストリー・リサーチ・センター(Sport Industry Research Centre)といったシンクタンクも同キャンパス内にあり、スポーツに対する環境が優れている。
入学情報
■受験資格
①スポーツ関係またはビジネス関係の学部で、ファースト・ディグリー2:2(First Degree 2:2)以上の成績(その他の学部出身の場合でも職務経験を考慮)
②英語スキルIELTS6.0(各スキルが5.5以上)
※英語スキルが足りていない場合は、大学主催のプリセッショナル・コース(Pre-sessional English course)への入学を推薦される。
■選考プロセス
オンライン申し込み(大学のウェブサイトまたはUCASを通して)
■必要書類(※2015年時点)
・大学卒業証明書(英文)、成績表(英文)、英語スコア(IELTS)、推薦状2通(英文)、自己推薦文(英文)、履歴書(CV)
・自己推薦文は志望動機書でもあるため「なぜこのコースでないといけないのか」を簡潔に説明し、「自分がコースに通うことで大学にとってのメリットは何か」を自己推薦として自身のストーリーと紐付けて説明することをお勧めする。
・推薦状はアカデミック1通、職場上司から1通が望ましい。海外の大学の推薦状を書き慣れていない方が多いため、どのような内容を書いてもらいたいかなど分かりやすく説明することが親切。
・英文の文章構成は必ずネイティブチェックを入れることをお勧めする。
■合格後手続き
・ビザ申し込みやビザの申し込みのためのデポジットの支払い、入居先の申請、でなどが必要となる。
・デポジットを支払うと、ビザ申し込みのためのCAS(Confirmation of Acceptance Studies)が発行される。CASが発行されるとビザ申し込みへ。
コース内容
モジュール | 単位数 | 評価方法 |
Financial Skills for Business Decisions | 15 | Practical |
Global Economics of Sport | 15 | Coursework |
International Sport Event Management | 15 | Coursework |
International Sports Marketing and the Media | 15 | Coursework |
International Sports Strategy | 15 | Coursework |
Managing People in Sport Organisations | 15 | Coursework |
Researching Sport Management | 15 | Coursework |
Sport Business Consultancy | 15 | Coursework |
Research Project | 60 | Coursework |
Work-Based Learning Project | 60 | Coursework |
■外部イベント
・マドリード・ウィークエンダー(Madrid Weekender): Events GB主催の研修旅行。レアル・マドリードによる授業などマドリードにてその他ヨーロッパの大学からの参加者と一緒にスポーツイベントやスポーツビジネスについて学ぶ。
お役立ち情報
■場所・アクセス
・同コースはサウス・ヨークシャー州(South Yorkshire)のシェフィールドにある。キャンパスはシティ・キャンパス(街の中央のシティ・センターから徒歩約5分)とカレジエイト・キャンパスに分かれている。当コースの拠点であるカレジエイト・キャンパスは、シティ・センターから徒歩約30分。カレジエイト・キャンパス周辺は公園や比較的富裕層が多い地域で治安が良い。
・日本からのアクセスはマンチェスター空港経由が一般的。マンチェスター空港からシェフィールド駅まで電車で約1時間。
■街・暮らし
・シェフィールドは元々工業都市だが、シェフィールド・ハラム大学に加えてシェフィールド大学(The University of Sheffield)も存在するため、休み期間以外は街には比較的学生が多いのが特徴。
・自然が多く、ピーク・ディストリクト国立公園(Peak District National Park)が人気。
■言語
・ヨークシャーアクセント。国内の学生はヨークシャーアクセントを持つ学生や中部以北のアクセントを持つ学生が多いので、英語に不安がある人は慣れておくと安心かも。「ダウントン・アビー(Downtown Abbey)」や「ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)」といったドラマもお勧め。
卒業生の今
スポーツ系の就職が多い。就職先はアーセナルFC(Arsenal FC)、ニールセン・スポーツ(Nielsen Sports)、リーダーズ・イン・スポーツ(Leaders in Sport)、国際パラリンピック委員会(International Paralympic Committee)、日本スポーツ振興センターなど。
※卒業生インタビューはこちらのリンクより
筆者について
フロム・シェフ株式会社 青井一真
2015-2016年シェフィールド・ハラム大学大学院在学、2017-2018年(独)日本スポーツ振興センター(ハイパフォーマンススポーツセンター)、2018年よりフロム・シェフ株式会社設立、古民家トレーニングスタジオHowsportS、ヨガ・トレーニングスタジオHOW YOGA ASHIYA、スポーツコミュニティメディアAthlete’s Experience Lab. を企画・運営。わが国スポーツ産業の経済規模推計(2018年、2019年)共同執筆、同志社大学スポーツマネジメント研究センター嘱託研究員。
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