海外スポーツ界への就職もしくは留学を希望する場合、履歴書(CV)は第一関門と言っても良いでしょう。日本で就職活動をした経験があればお手元に日本語の履歴書があるかもしれませんが、日本と海外の履歴書は大きく異なるので、日本の履歴書をそのまま応用できると思ったら大間違いです。

国際スポーツ機関への就職を目指す場合、まず知っていただきたいのは非常に競争が激しいということです。ただでさえスポーツ界は人気のある業界であるのに、その上、滞在許可や労働ビザの悩みが一切ない現地人とも競争しなければならないのです。現地人ではなく、外国人である自分を採用してもらうためにも、まずは履歴書を通してアピールして、第一関門を突破することが大切です。

就職だけではなく、海外留学をする場合も履歴書が必要書類になっていることが多いです。年々応募者が増えつつあるスポーツ系大学院に受かるためにも強力な履歴書が鍵となります。

そこで、本記事ではSPORT GLOBALメンバーやコラボレーターの経験をもとに、海外スポーツ界に強い履歴書の書き方を説明します。

以下のテーマをカバーします:

  1. 履歴書を準備する前に:各国の履歴書事情を把握する
  2. 履歴書を作成する際の注意点:やるべきことと避けるべきことを知る
  3. テンプレート選び:プロフェショナルかつ実用的なデザインを選ぶ
  4. 採用管理システム(ATS)攻略:人間の目に届くように工夫する
  5. SPORT GLOBALの英文履歴書(CV)添削サービス

本記事はこのような方におすすめです:

  • 海外スポーツ界で応募したい求人/企業がある
  • 海外に入学したいスポーツ系大学院/MBAがある
  • いずれは国際スポーツ機関に就職/転職したいので、今のうちに英文履歴書の書き方を磨きたい


登場人物A

CVの書き方、レイアウト、情報を出す順序等で全く異なった印象を与えるため、今でもアップデートの際には非常に気を遣っている。人事担当が手に取ってから30秒以内で印象が決まる。これを理解するまでに何度も失敗を繰り返してきた。CVの書き方は個々で全く異なるが、こればかりはネイティブに添削を依頼するか、外資企業での採用経験を持つ人などにチェックしてもらうべきである。CVは大学院出願書類にも含まれるため、時間の余裕を持って準備することをお勧めする。
波多野陽介(AISTS修了、国際バレーボール連盟勤務)

1. 履歴書を準備する前に:各国の履歴書事情を把握する

    履歴書の作成に取り掛かる前にまず調べていただきたいのは応募する企業・大学院の所在地(国)の履歴書事情です。残念ながら履歴書には万国共通のルールというものは存在せず、国によって常識が異なるので、特に以下の点に気をつけるようにしてください。