プロフィール
・1996年東京都生まれ
・現在地:ローザンヌ(スイス)
・現職:学生
・海外在住歴:9年(アメリカ4年、イギリス5年)
幼少期をニューヨークで過ごした後、小中高の教育を日本で受ける。高等学校卒業後大学留学のためイギリスに移住。3ヶ月の語学学校、1年間のファウンデーションコースを経て、ラフバラ大学スポーツマネジメント学部に2016年秋入学。学業と並行し、国際オリンピック委員会(IOC)、ウィンブルドン、ワールドラグビー、リバプールFCなど様々なスポーツ組織でデジタルメディアを担当。また学部2年と3年の間で1年間の有給フルタイムインターンPlacement(詳細はこちらへ)をロンドンに拠点を置くスポーツビジネスネットワーキング会社iSportconnectで経験。2020年夏に学部を修了し、2020年秋からスイスのローザンヌに拠点を置くIOC 承認スポーツマネジメントマスタープログラムaistsに進学。
競技経験はなかったが、サッカーを中心としたスポーツファンとして現地で勉強したいという思いで渡英。留学エージェントや日英に拠点を置く様々な人からスポーツを勉強するならラフバラと勧められ、ラフバラ大学スポーツマネジメント学部に入学。緑豊かで広々としたキャンパスで、様々な経歴を持った同世代の学生たちと勉強、サークル、寮生活、シェアハウスなどイギリスの大学生活を堪能。ラフバラではスポーツに関わる機会も幅広く用意されており、学生はよく遊び、よく体を動かし、よく学びという印象。スポーツマネジメントコース内でフランス語を1年と2年の時に選択し単位を取るのに苦労したが、それ以外は授業の内容を理解し、文献に幅広く触れ、課題や試験を順調にこなし、様々な面からスポーツ業界についての理解を深めた。特にイギリスでは、スポーツ社会学、ガバナンス、スポーツポリシー、法学などの研究や実践が充実しており、卒業後も欧州に残りその分野をより深めたいという思いでマスター進学を決める。
学部1年後期にラフバラ大学院で勉強されていた先輩方から引き継ぐ形で、Red Lantern Digital Mediaでのデジタルメディア業務を学業と並行して担当することに。ウィンブルドン、ワールドラグビー、国際テニス協会、リヴァプールFCなど、アジアマーケットにデジタルメディアを展開したいスポーツライツホルダーのデジタルメディアを担当。また、辻翔子さんからお声がけいただきIOCのソーシャルメディアの仕事にアプライ。無事オファーを貰い、大学2年の冬に行われた平昌オリンピック前の2018年1月より就任。メガスポーツイベント、クラブ、国際組織などで幅広くデジタルコンテンツ制作に触れ、広報、メディアコミュニケーション、マーケティングについても実践的に学ぶことができ、今後のスポーツのあり方について考えるきっかけにもなった。IOCでは特に、数多くのステークホルダーたちとビジネスコミュニケーションを取る機会も多く、今後のマスターでのグループワークやキャリアにおいて重要になるであろうスキルも習得。試験や課題提出前は、学業との両立に苦しむこともあったが日本人の学部生の私にとっては、何よりブランド力の高い組織や大会でのキャリア経験はCVにも大きく影響し、マスターやプレイスメントのアプリケーションにおいて大いに役立った。
学部2年修了後はプレイスメントとしてiSportconnectで1年間のフルタイムインターンシップを経験。世界中のスポーツビジネス業界のトップリーダーたちと月に1回ほどイベントを開催したり、スポーツビジネスの最新のニュースをコンテンツとして配信するサービスを展開する会社で、CRM、イベント、コンテンツ制作、社内のオペレーションやコミュニケーションなど幅広く担当。業界のシステムやネットワークへの理解が深まり、様々なスポーツ組織を渡り歩いてきたCEO、COO などと共に働くことで、欧州のスポーツ界で働くことについて基礎から経験することができた。
ウィンブルドン 平昌チームスタッフ
平昌・小平奈緒選手 プレイスメント
前述の通り、欧州の様々なスポーツ組織で働き、また大学でスポーツについて学んでいくうちに、マスターに進学し、様々な組織で働いた経験のある人たちと共に深くスポーツについて学ぶことについて考えるように。イギリスは学部が3年制でマスターが1年で修了できることもあり、学部卒業後そのままマスターに進学するケースが少なくないこと、スポーツ界の多くのシニアレベルの人たちが過去にスポーツ系のマスターを修了していること、また欧米の国籍や永住権を持たない自分が卒業後欧州のスポーツ界で認められ就職するためには、など様々なことを考慮しマスター進学を決意。スポーツ以外の分野を勉強するべきなのでは、と考えたりもしたが、学部でビジネス系モジュールの基礎は既に勉強できていること、欧米のスポーツ界は既にスポーツ以外の幅広い分野とダイナミックに関わり成り立っている熟した業界であったことなどから引き続きスポーツに専念することに。またスポーツマーケティングなどがより充実しているアメリカ、ニューヨークへのマスター進学も考えたが、学部3年で学んだガバナンスや、ポリシーなど私が興味を持った分野は欧州が本場であるため、欧州に残ることに。何よりヨーロッパの歴史ある街の雰囲気が気に入っている。4校を受験し、最終的に合格した複数の中からスイス、ローザンヌに拠点を置くaistsへの進学を決めた。オリンピックキャピタルで更にスポーツを深く学び、これからのオリンピック、スポーツのあり方、またスポーツを通しての社会問題解決について模索していきたい。
プレイスメントを数社受けた際、ビザなしで仕事ができる現地の人ではなく日本人である私を受け入れる必要性をアピールすることに苦労した。最終的に受かったiSportconnectは海外の学生をインターンとして積極的に受け入れる会社であった。幼少期をニューヨークで過ごしたため英語には幸いあまり苦労しなかったが、大学1年と2年の時に選択科目として取ったフランス語の習得には苦労した。ローザンヌはフランス語圏であるため粘り強く勉強と仕事の合間に時間を確保し勉強を続けようと思う。
何より視野が広がった。欧州の教育、働く環境、社会問題などを実際に見て経験し、多面的に物事を考えることが少しずつできていると思いたい。日本人として、日本を外から見ることもできる。今後どんな環境や国でも、様々な国の人たちと柔軟に対応できる自信も付いた。
留学や海外での仕事の応募において重要なことは、語学力、実体験を使ったプレゼン力、アピール力などが挙げられるだろう。
また欧州でスポーツに携わる人たちは、スポーツに限らず政治、社会問題、経済、文化など様々なトピックについて自分の意見を持って議論する人たち。スポーツに限らず、様々な分野について勉強しておくことの大切さを痛感している。
私は、特にメディアでの仕事を通して実際に現地で起こっていることと、我々が報道を通して受け取っている情報とのギャップを目の当たりにした。今後はよりオンライン、バーチャルで様々な経験にほぼリアルな形でアクセスすることができるようになるが、そういった時代だからこそ本当に起こっていることを実際に見て感じ経験し考えることの重要性を改めて感じている。また、留学に関しては自分で選択した進路だったため、家族や友人などと離れ異国にほぼ一人だった移住したての頃も「自分が選んだことだ」と言い聞かせて乗り越えることができた。
好きな言葉
We are not enemies, but friends. We must not be enemies. Though passion may have strained, it must not break our bonds of affection. The mystic chords of memory will swell when again touched, as surely they will be, by the better angels of our nature.
Abraham Lincoln
百聞は一見に如かず
百見は一考に如かず
百考は一行に如かず
百行は一果(効)に如かず
百果(効)は一幸に如かず
百幸は一皇に如かず