概要

正式名称:Birkbeck University of London Sport Management MSc
■設立年:1823年(1920年よりロンドン大学に加盟)
■授業期間:マスターの場合は1年(1月入学と9月入学が可能)
■運営機関:バークベックカレッジ
※バークベックはキングスカレッジ(KCL)、ロンドンスクールオブエコノミクス(LSE)、University College London(UCL)などと同様にロンドン大学(University of London)の加盟校であるため、日本語ではロンドン大学と表記されるが、実際は別々の大学運営となっている。
募集定員:約30名
授業料:留学生は18,780ポンド ※女性対象の奨学金あり
■外国人学生の割合:全体の8%
URL: 公式ホームページ

ロンドン大学バークベック校の特徴

その1:午後6時〜9時の夜間開講大学

ロンドン大学の中でもバークベック校の最大の特徴は、元々社会人への高等教育に寄与してきた歴史から、現在でも午後6時から午後9時の時間帯の夜間開講大学という点である。日中働いている社会人が多く在籍していることへの配慮として、週当たりの授業コマ数も週2~3回と回数を抑えられており、夜間開講の点を併せると非常にコンパクトなコースとなっている。

その2:数少ないスポーツビジネスを専門としているプログラム

ロンドンにある大学には珍しく、バークベック校はスポーツビジネスセンターをマネジメント学部の中に設置しており、教員は基本的に同センターに所属している。また同センターは定期的に、スポーツ業界で働くOB、OGや他大学の教員をゲストスピーカーとする形式のセミナー等多彩なイベントを学生も含め広く一般向けに開催している。
※スポーツビジネスセンターに関してはこちらへ

その3:ロンドンという絶妙なロケーション

バークベック校の利点としては、夜間に授業が凝縮されているため昼間はインターン等比較的自由に活動ができる。ロンドンというロケーションは就職、インターンシップの機会という点ではかなり優位。教員も日中のインターンシップを奨励、推薦してくれるため、ロンドンの立地も活かしインターン先には困らず、ヨーロッパの他の都市へのアクセスも良いので、イギリス国外での就職も視野に入れて動くことができる。バークベックは、民間のスポーツ関連会社などとの共同プロジェクトや教育コースを運営していることもあり、教員も日中のインターンシップを積極的に紹介してくれる。

入学情報

マスター入学の場合は、志望理由書、推薦書2通(大学学部時代の教員による、社会人の場合会社上司等も可)、大学成績及びIELTSスコア証明(Overall6.5以上、各個別技能6.0以上)。IELTSスコアが基準に到達しない場合でも、Pre-sessionalの英語補修コースを受講できる条件付き合格もある。

コース内容

Sport Managementの中にも、①Sport Management and the Business of Football、②Sport Management、③Governance and Policy、④Sport Management and Marketing、⑤Sport Marketing等数コースに枝分かれしているが、選択科目の取り方による複線化であって半数のモジュールは各コース共通。各コース別というよりも全体のSport Managementの単位でクラスメート意識がある。
またバークベック校の特徴として、これも社会人に配慮してなのか、ほぼすべてのモジュールで試験があり、その成績に占める比重が高い(基本的に70%)。
各モジュールは以下の通り。各モジュールあたり15クレジット、修士論文で60クレジットの合計180クレジット。
必修モジュール
・Research Methods in Management (Postgraduate)
・Sport Economics and the Design of Competition 
・Sport Event Management 
・Sport Governance
・Sport Marketing
・Sport Policy and Development 
選択モジュール
・International Sport Law
・Sport Labour Markets

その他のコース

卒業後の進路

バークベックの学生は卒業後にスポーツ連盟・クラブに就職したり、公的な機関でスポーツ政策に関わったりするケースが多い。在学生の就職活動をサポートするためにバークベックはキャリアサービスを提供したり、バークベックタレントという人材派遣会社を大学内で運営している。
バークベック校の場合、すでにスポーツ業界で働いている社会人が一定数いるため、他大学と比較して特殊と言える。

在学生・卒業生からの一言

筒井諒太郎(ツツイ・リョウタロウ)
日本在住、内閣府地方分権改革推進室勤務
ラフバラ大学とロンドン大学バークベック校にてマスター修了
登場人物B

プロフィールを見る
バークベックに関する筒井さんのインタビューを読む

宮原継享(ミヤハラ・ヒデユキ)
ロンドンで数少ない、フットボールのビジネスを学び、マスターオブサイエンスの称号を得ることができるコースです。更には、夜間学校であることも他にないポイントで、非常にリサーチ能力に長けていることが特徴です。校内で勉強する環境が整っていることや、何と言ってもフットボール業界の方々と多々触れ合う機会が多いことがあるのでオススメです!近くにパブもたくさんあるので同級生とフットボール観戦しながらの談義は格別ですよ!
社会人が多く在籍することや、ロンドンがかなりメトロポリタンシティーであることから多種多様な人間との交流が可能になり、さらにフットボール業界でのコネクションが築けた事が1番の財産になりました。また、ゲストスピーカーによる現場の貴重な話が毎週聴ける機会があり更にそこでの見聞を深めれたことや、人脈が広がったことが良かったです。今でもビジネスで関わっている友人がいることは一番良かった点です。
登場人物B
小山凌太郎(コヤマ・リョウタロウ)
バークベックの強みとして、その授業スタイルと恵まれたロケーションが挙げられます。もともと社会人のための教育機関として始まったこの学校は、今でも一貫して授業が夜間に行われています。そのため、日中の時間を自由に使うことができますし、大都市ロンドンは、多くのチャンスに巡り会える最高の環境だと思います。また、制約はありますが、イギリスでは留学生の就労が許されています。これらの点を考慮すれば、他大学ではできないような実践的な経験を、バークベックでの留学を通して得ることができると思います
クラスメートには社会人も多く、人種や国籍も多様なので、様々な意見が飛び交うディスカッションは本当に興味深いです。また、ゲストスピーカーを招いた授業が多くあり、スポーツの第一線で活躍している人の生の声を聞けるのは貴重な経験です。コロナの影響でまだ行ったことはないですが、学内にパブがあり、授業終わりにみんなで飲みに行くのが最高(らしい)です。個人的には、ロンドン大学(University of London)の寮に住んでいるので、LSE, KCL, UCLといった他のロンドン大学に所属する学生と一緒に生活をしています。かなりインターナショナルですし、違った分野を勉強する彼らにいつも刺激をもらっています。
最後になりますが、バークベックは、勉強以外も充実させたいと考えている人にとって、すごく魅力的な留学先だと思います。
登場人物B