概要

▪️正式名称:The University of Edinburgh
▪️設立年:1583年
▪️運営機関:Moray House School of Education and Sport
▪️その他情報:

Postgraduate
【大学院】
Undergraduate
【学部】
正式名称MSc Sport Policy, Management and
International Development
BSc Sport & Recreation Management (BSc Hons)
(名称変更Sport Management(2021/22))
授業期間Full time: 1年 
Part time: 6年まで
Full time: 4年
募集定員約100名 (20/21年)約40名 (20/21年)
授業料24,000ポンド(21/22年)22,000 ポンド(21/22年)
外国人学生の割合全体の約8割全体の2割程度
(EU圏出身者が多くいる印象)
公式ホームページURLURL

エディンバラ大学の特徴

その1:設立1583年のその歴史と街並み

エディンバラ大学は英語圏で6番目に古い大学と言われており、哲学者のデイビッド・ヒュームや小説家のコナン・ドイルなど、数多くの著名人・学者を輩出している。どのコースもその伝統に結びついており、スポーツマネジメントコースも物事を批判的に見るということが基盤にある印象。Research Method(Postgraduate)の授業では「知識」についての哲学的な整理から学ぶ。Sport and Society(Undergraduate)の授業でも様々なセオリーの紹介・応用や、複雑な専門用語を複数の文献を用いて解釈していくなど、多角的視野からの分析をしていく機会が多い印象がある。また、エディンバラの歴史的な街並みは世界遺産にも登録されており、飽きることがないほど美しい。また街の至る所でJKローリングがハリーポッターを書き上げたカフェを見つけることができる。

その2:意外にイギリスでも数が少ないパブリックな視点にフォーカスしたコース内容

エディンバラのスポーツマネジメントコースはどちらかというとスポーツを通しどのように社会貢献をするかという視点が一貫している。そのため一番人気なモジュールであるSport, Society and International Developmentでは、スポーツを活用した社会課題の解決法についての議論が多くを占める。たとえばスポーツはSDGsのどのゴールに貢献できるか、スポーツを通した貧困問題に対するアプローチ、スポーツを通した外交などもコースに含まれている。日本でもスポーツ庁の創設を皮切りに、スポーツが政策に含まれてくるという潮流のなか、パブリックな視点でスポーツを学びたいという人や将来スポーツ団体で働きたいと考えている人に特におすすめ。

入学情報

Postgraduate【大学院】

志望動機書、推薦書2通(大学の先生や、勤務地の上司などから書いてもらい英語で提出)、大学の成績書(GPA3.0以上相当)、IELTS 全体平均6.5以上(全てのパートで6.0以上)。IELTSのスコアが到達していなくても条件付き合格でPre-sessionalコースを通しての入学も可能。

Undergraduate【学部】

International Foundation Program (1年間) 修了後
IELTS overall 5.5 以上(全てのパートで5.5以上)
高等学校卒業証明書: 3年間で平均4.0以上

IB(国際バカロレア教育)取得者
平均入学資格 36 (HL665) – 34 (HL655) ((科目指定 English 5以上))
最低スコア 34 (HL655)
IELTS 6.5 各5.5以上 or IB English SL 5以上(English ab initioは認められない)

コース内容

Postgraduate【大学院】

モジュールはスポーツ関連科目、リサーチメソッド、修論の大きく3つに分かれており、スポーツ関連科目はそれぞれ20単位、リサーチメソッドはそれぞれ10単位、修論は60単位で計180単位。20単位ごとにおおよそ4000字相当のアサイメントがあり(個人感覚)、それぞれで一定の成績を収める必要がある。

セメスター1(9月〜12月)
セメスター1はスポーツビジネス関連の授業が占めている:
・Sport Resource Management
・Sport Marketing and Communication
・The Source of Knowledge (Research Method 1)

セメスター2(1月〜4月)
セメスター2は1と比べてパブリックよりの視点でスポーツを捉える内容が多い。Sport and the Mediaはメディアスタディーのようにも感じられるが、実際のところSociologyの視点でスポーツを捉えるという側面も持つ。
・Sport Policy
・Sport, Society and International Development
・Sport and the Media
・Conceptualising Research (Research Method 2)

セメスター3(5月〜8月)
・Dissertation (修論)

Undergraduate【学部】

*2021/22 から学部名変更(変更後BSc Sport Management)のため科目変更有り

Year 1 
・Sport management 1 (通年、40単位)
・Sport and Society 1 (通年、40単位)
※選択科目一年で40単位分(各セメスター20単位ずつ違う科目の選択可能)

スポーツをビジネスと社会学の二つの視点から勉強した。過去にスポーツマネジメントに関する背景が無くても基本的な知識から少し発展した応用まで勉強することができ、四年という期間を活かして徐々に複雑な問題やスポーツマネジメントのコアな部分に焦点を当てた勉強をすることができる気がしている。
各学期に1500-2000文字程度の課題があり、Sport and Society 1はセメスター2に試験がある。全体で40%以上のスコアを収めることで単位を取得することができる。

Year 2
・Sport and Recreation: Operation Management 2A (20単位)
・Sport and Recreation Management: Research Methods 2B (20単位)
・Sport and Recreation: Marketing, Sponsorship, and Event Management 2B (20単位)
・Sport and Recreation Professional Placement 2 (40単位)
※選択科目をセメスター1に20単位

Research Methods は研究の進め方を勉強する科目であり、後期の後半6週間に行ったインターンシップ(Professional Placement)先のスポーツ関連団体で実際に研究を行ったため、前期と後期の前半5週間で勉強した内容を実践することができた。Operation ManagementやMarketing Sponsorship, and Event Managementは、スポーツマーケティングや運営戦略、経営戦略などビジネスに関する講義内容だった。振り返ると、2年生は全体的にスポーツ業界をビジネスの視点から学術的にも実践的にも勉強した年だったと思う。

全体で各科目最終成績が50%以上のスコアを収めることで単位取得。

Year 3 : 必修科目のみ
・Sport and Recreation Management (Advanced Research Methods) 3 (20単位)
・Strategic Sport and Recreation Management 3 (20単位)
・Social Policy, Sport and Recreation Management 3 (20単位)
・Sociology of Sport 3 (20単位)
・Sport and Communication (20単位)
・Sports Development (20単位)

一年を通して幅広いスポーツの分野を勉強することができた3年目だったと感じている。具体的には、スポーツマーケティングやスポーツ関連事業の運営戦略などスポーツビジネスに特化した科目(Sport and Communication, Strategic Sprot and Recreation Management)や、スポーツを通じた社会貢献活動やその方針を決定しているスポーツ政策、スポーツ社会学などスポーツの社会的価値について勉強する科目(Sports Development, Social Policy, Sport and Recreation Management)を受講した。Advanced Research Methodsでは卒論を書く上で必要なスキルや知識をインプットした。最終課題で卒論のプロポーザルを提出したが、University and College Unionの採点ボイコットにより成績が出なかった。

全体で各科目最終成績が50%以上のスコアを収めることで単位取得。

Year 4 :必修科目のみ
・Sport and Recreation: Performance Indicators, Measurement and Management 4B (20単位)
・Sport, Media and Society (20単位)
・Sport, Tourism, and Heritage (20単位)
・Sport Industry in a Global context (20単位)
・Sport and Recreation Management (Dissertation) 4 (40単位)

その他のコース

Postgraduate【大学院】

MSc Physical Activity for health
MSc Performance Psychology

Undergraduate【学部】

BSc Sport Management
BSc Applied Sport Science

卒業後の進路

Postgraduate【大学院】

コースの特徴上、スポーツの政府組織や各スポーツの統括団体などの公的なスポーツ団体に就職する卒業生が多い印象。また、スポーツと国際開発の分野に力を入れているという点もあり、国際的なスポーツ団体に就職する傾向がある。

Undergraduate【学部】

イベントマネジメントやスポーツ企業への就職など、学位を活かしてスポーツに関連した幅広い職種に就職する卒業生が多い。また、大学院へ進学し、スポーツ分野の学びを深める卒業生もいる。

現役生・卒業生からの一言

Postgraduate【大学院】

登場人物A岡山駿さん

エディンバラ大学のスポーツコースはスポーツを通して社会を、社会を通してスポーツについて考えたい人におすすめのコースです。コースの内容もスポーツ団体の効果的な運営方法というよりはよりスポーツのあり方やスポーツがどのように社会に貢献できるかといった議論が多いように感じます。また、エディンバラの街並みは世界遺産にも登録されており、また多くの著名人が古くからこの街で学んでいます。スコットランドはウィスキーやビール、自然、フットボールなど気分転換をする方法もたくさんあり、ここでの学びは一生の思い出になると思います。
※岡山駿さんの現役生インタビューシリーズを確認したい方はこちらへ

Undergraduate【学部】

登場人物A渡辺夏帆さん

自分にとってスポーツは身体を動かしたり、試合を観たりして楽しむコンテンツとして認識していたが、学術的なアプローチをしたことで今まで体感していたスポーツの意味や価値を具現化し、より具体的に認識することができたと感じている。残りの三年間で、より深く細かく観点からスポーツを研究し、スポーツに対する認識を深められることに期待している。
(Year 1終了時点)

追記:9月から4年生になりますが、学年が上がるにつれてより専門的な勉強をしています。スコットランドやイギリスのスポーツ政策やスポーツ発展など、スポーツが社会生活の一部として機能しているからこそスポーツの価値への気付きがあります。部活動を通してスポーツの「楽しさ」を実感し、アカデミックな視点からは「楽しい」を作るスポーツの側面を見ることができ、生活面ではサッカー観戦やパブなど文化としてのスポーツを体感し、スポーツの多面性に触れられる貴重な経験ができています。最後の一年はより様々なイギリス・スコットランドのスポーツ文化に触れ、限られたエディンバラでの生活をより有意義な時間にしていきたいと思っています。
(Year3終了時点)

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