©Ohio University

※この記事は2021年5月28日にSPORT GLOBALメンバー秋田・辻がオハイオ大学のMatt Cacciato教授に行ったインタビューをもとに作成。

概要

■設立年:1966年 

■運営機関:オハイオ大学(Ohio University)

■場所:オハイオ(アメリカ合衆国)

◾️授業料:

オハイオ居住の学生
オハイオ以外の学生
プログラムの授業料および手数料$33,676$53,656
大学の手数料 $1,125$1,125

詳しくはこちらへ

◾️日本人卒業生:これまで20名以上が卒業し、日米のスポーツビジネス界で活躍している。

■URL: 公式ホームページ

オハイオ大学 MBA/MSA and Master of Sports Administrationの特徴

その1:世界最古のスポーツアドミニストレーションプログラム&スポーツビジネス大学院ランキング1位

1966年に設立されたオハイオ大学のMBA/MSA and Master of Sports Administrationは、世界最古のスポーツアドミニストレーションプログラムで、スポーツビジネス大学院2020年ランキングでも1位に輝いた。とても競争的なプログラムで、市場においてもエッジがきれる学生を輩出し続けている。このプログラムは、スポーツ・施設、エンタメ産業の複雑性の成長において対処するのに加え、コミュニケーション、コラボレーション、チームワークという必須のスキルを発展させることを助ける。

Matt Cacciato教授Matt Cacciato教授

スポーツビジネスランキングに関しては、他にも質の高いプログラムがある中で、1位を取れたのは幸運だった。過去には1位を7回、2位を2回獲得している。グローバルなプログラムになることを意識しているものの、歴史がある上、商業的な面が強いので、ランキングの結果を知らずに応募してくる学生が意外と多い。

その2:最新のテーマを取り上げたカリキュラム

Matt Cacciato教授Matt Cacciato教授

このプログラムの創設者がWalter O’Malley(ロサンゼルス・ドジャースのオーナー)だったこともあり、伝統的には野球に重きを置いたプログラムだった。しばらくしてから野球以外のプロスポーツやスポーツマーケティング、ファシリティマネジメントやオペレーションをプログラムに取り入れるようになり、大学スポーツも次第に加わり、スポーツ業界の発展とともに我々のプログラムも進化した。

今となってはダイバーシティは大きな注目を集めているテーマだが、我々はおそらくダイバーシティを初めて講義として提供した大学のひとつだろう。最近カリキュラムに加わったスポーツギャンブルやデータアナリティクスに関しても同じことが言える。
最新のトレンド分析を研究者が行っているので、ほかの大学よりも早く最新のテーマを取り上げることが可能となっている。

その3:強固な卒業生ネットワーク

Matt Cacciato教授Matt Cacciato教授

どこのプログラムよりも歴史があるので、卒業生が世界中にいる。そして、彼らはとてもアクティブで、積極的に現役生とのコラボレーションを求める伝統がある。充実したアルムナイ・メンターシッププログラムもある。MBA(1年生)MSA(2年生)の学生は2000人の卒業生名簿の中から興味のある卒業生を5人選び、そこから教師陣とともに誰が一番適しているか選び、その人がメンターになる。

入学情報

受験資格

  • 学部卒の学位
  • 1-3年のスポーツに関連した仕事経験(インターンも含む)
  • GPA3.0以上

選考プロセス

  1. Step 1: オンライン登録と成績証明書

  2. Step 2: 必要書類の準備

  3. Step 3: 面接と入学の決定

Matt Cacciato教授Matt Cacciato教授

このプログラムに興味ある学生は、まずはアルムナイ(卒業生)がどこにいるか、どこで仕事をしているかを探すこと。日本人やアジア人の卒業生でも良いし、アメリカ人の卒業生でも良いが、とにかくネットワーク内の卒業生と繋がることが大事だ。卒業生の連絡先は簡単には見つけられないはずなので、「決心(本気度)」が問われる。たとえ学力的には平均レベルでも、35歳並みにネットワーキングできるような人が、これまで入学を勝ち取っている。

必要書類

  • 3つの推薦書
  • 現在の履歴書
  • 中等教育後の教育機関による押印付き公式の成績証明書
  • プロフェッショナルゴールのステートメント
  • COVIDで現状、GMAT/GREが不要
  • 英語が母国語でない人はTOEFLもしくはIELTS
Matt Cacciato教授Matt Cacciato教授

今年の平均年齢は23歳となっており、学部からそのままこのプログラムに進学するのが最近のトレンドとなっている。なぜなら、我々のプログラムは純粋な学問ではなく、リアルな経験を大事しており、学部生でも履歴書に書けるほどの1〜2年の就労経験を積んでいるからだ。
英語に関しては、よりできるほうがベター。ディスカッションに参加するのが重要なので、流暢に話せないと苦労するだろう。

プログラム内容

オハイオ大学のMBA/MSA and Master of Sports AdministrationはMBAとMSAの二部構成になっている。

MBA 42単位で構成。会計、財政、戦略、マネジメント、核となるビジネス概略包括的な理解。
キャリアプロジェクトとセミナーやネットワーキングを通したスキルの助けに集中している。
MSA 36単位で構成。スポーツに特化した知識。
スポーツアドミニストレーションの手法研究、スポーツ法。特例で1年で終える場合もある。

※カリキュラムの詳細に関してはこちらへ

卒業後の進路

Matt Cacciato教授Matt Cacciato教授

セールス、スポンサーシップ、チケッティングなど、ビジネスサイドに関わる卒業生もいれば、オクタゴンなどの広告代理店に入り、クリエイティブな役職に就いた卒業生もいる。また、全米大学スポーツ協会(NCAA)や大学スポーツの職員が特に多く(ディビジョンに限ってはオハイオ州立、USCUCLA、スタンフォードなど21大学に輩出している)、進路は多岐に渡る。やはりここでも卒業生のネットワークが強みになっている。

編集後記:インタビューを終えて

登場人物ASPORT GLOBAL事務局・秋田

アメリカ大学院インタビュー第一回目にしては順調なスタートではないかと思う。30分という短いインタビューだったが、質問に対してしっかり答えていただけた。
世界一位のスポーツビジネス大学院というのもあり、世界中から優秀な人材が最先端のスポーツビジネスを学びに集まってくる、いわゆる競争が激しそうな大学院だと感じた。英語力は当然、ネイティブ以上を求められる。その中で、いかに学び、英語のディスカッションができるか、問われそう。
この調子で、どんどんアメリカの大学院に迫っていきます!

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